初日からカモられた話

インディラガンディー空港からメトロを使って市街地に向かった。メトロを出て、メインバザールまで歩いて向かってると、「ウェルカムインド!」と怪しいネパール人が近付いてくる。

はいはい、歩き方に書いてあった通りね。無視無視。

 

すると、「この道は今通れません」とこれまた怪しいインド人。

いや普通にインド人は歩いてるやん!と、無視して通ろうとするとしつこく止められる。こりゃ回り道するかと思ってたら、さっきのネパール人がこの人が連れてってくれるよ。とオートリキシャのおっさんを紹介される。

 

怪しみながらも乗車。そしたら案の定、回り道をし始める。「おい!止めろこのやろう!」

「今はデモでこの道が通れないから回り道してるんだ。いいから乗ってろ。」

 

しばらく乗っていると、検問所みたいなところでおっさんにフリーパスがいるよみたいな話をされる。オートリキシャのおっさんも顔をしかめて言う。「オゥシット!キミはフリーパスも持ってないのか!今から観光局に連れていってやるよ!」

 

ここがどこかもわからないしもう乗るしかないと、またしばらく乗っていると、ワタシのケータイでホテルに電話かけなよ言われる。

番号を自分で打とうとしたら、ワタシが打つから番号言ってと言われる。コイツ絶対違うところかけてるやんと思いながら、電話に出てみると「デリー今とてもアブナイ、誰も泊まりたがらナイネ」と片言の日本語が聞こえ、話を進めようとするとおっさんに電話を取り上げられた。

 

あー、こりゃやっちまった。最初のネパール人からオートリキシャのおっさん、検問所のおっさん、電話の向こう側のおっさん、全員がグルだったのか。気付くのが遅すぎた。

こいつらやたらno moneyとか free とかを強調してくるもんな。

 

とりあえずこのリキシャから降りないと。そして公衆電話でとりあえずホテルにかけてみよう。

「ヘイ!アイウォントゥユーズペイフォン!ストップヒア!」

大声で怒鳴り散らす。

「もうすぐそこだから待てよ!アイヘルプユー!!アイムオネストマン!なぜ信用してくれないノネ!」とおっさんも声を荒げる。

これはもう飛び降りるかと試みるが、おっさんもグングン速度をあげる。少しスピードが落ちた。今だ!飛び降りてみるとそこはもうすでに彼のオフィス。身体を押されてオフィスに連れ込まれる。

「アイウォントゥユーズペイフォン!!!アイウォントゥユーズペイフォン!!!」負けるもんかと少し怒って言う。

中には4〜5人のおっさんがニヤニヤこっちを見る。

一応、ホテルの電話番号を伝えてみると、おっさんはめちゃくちゃな番号にかけようとする。

「インドの数字は0から数えないんだ。だからこれで合ってる。」

は、なめてんのかこいつ。さすがにやばいと思って、一応リキシャ代として100ルピーちょい置いて出ようと試みる。するとおっさんに掴まれ頭をしばかれる。痛え。怖え。震える。

インド人って顔怖いのよ。そいつら4〜5人に囲まれたらもう、、、死にそう。

 

今こそトライアスロンで鍛えたランを活かす時。おっさんを突き飛ばし走る。とにかく走る。しかし後ろからリキシャに付けられ、追いつかれてしまう。

「おい、俺のケータイ使ったぶん500ルピー払えよ!」おっさんが言う。

そんなもん払えるかボケ!走って逃げようとするもしつこく付きまとわれる。仕方なく高い勉強代として500ルピー払って、またひたすら走る。

 

もう場所も何もわからない。周りには路上生活者や物乞いのような人しか。

終わった。初日でインド終わった。。。

 

サイクルリキシャーを漕いでいるガリガリのおっちゃんが声をかけてくる。

もうどうせこいつも俺を騙すんだろ、もうどうにでもなれ、、

「50ルピーでメインバザール連れてってやるよ。」

はい、50ルピーね。はいはい。

 

10分くらい乗ってると、着いた先はメインバザール。まじか、神。

50ルピーよりもう少しあげても良かったかな。

 

完全に初日から洗礼を受けた。インド人の日本人に対する集団詐欺が出来上がってるわ。もうヒンディー語が全部人を騙す言葉に聞こえてくる。

気引き締めていきます。